京北商会ブログ

京都市内で唯一残った本格製材所です。オリジナル天板も作ってます。

*

Yahoo記事「吉野杉の「おすぎ」を買った女…木材の値段は誤解だらけ!」を読んで

   

京都 京北商会 丸太

こんにちは。京北商会 山口です。

約2年前になるのですが、奈良の吉野で一人の女性が杉の丸太を購入したという記事がありました。

その記事はコチラ→http://bylines.news.yahoo.co.jp/tanakaatsuo/20141211-00041384/

この女性、吉野杉を個人で購入したんです。
しかも1本だけ。そして、購入した杉に名前を付けたとか、で、その名前を募集して付けた名前が「おすぎ」だったとか。

市場に立ったことのある人や木材関係者なら、この行動が如何に変な行動なのか解りますよね?
名前を付けたのも変ですが、最も変なのが丸太買ってどうすんの?ってとこですよね?

木材関係者の女性だったのでしょうか?

この女性、ある考えから、この行動を起こしました。
その目的は記事を読んで頂けたら解りますし、記事になったことにより一部は目的達成したのではないでしょうか?

この記事、一見すると、「おすぎ」と名前を付けた女性の話題だけが目に付きます。
勿論、それも重要な内容ですが、木材業界人は違うところが重要です。

記事中盤~後半にある文章が今の木材というか木の流通に関して声を大にしなければならない、注目しなければならない主たる箇所2つです。

木材業界の悪しき習慣

1 国産材の価格下落

2 建築費の中で木材費が占める割合

1の価格下落は木材だけに限ったことではないのも確かです。
違う業界の製品もそうかもしれません。

個人的な意見になるのですが、過去、国産材は、お高くとまった価格で、それも下落の要因の1つになったとも思っています。
しかし、今の価格が適正価格だとも思っていません。

一部の製品や丸太を除いて、価格というのは売れれば上がるし、売れなければ下げざるおえない。
物が溢れれば下がるし、足らなければ上がります。
売れなければ、買い手市場になり、原価から計算した価格ではなく、市場の相場から出てくる価格になる。(競争の原理が働きますから仕方がない部分もありますし、この価格原理は木材だけかもしれませんが・・・)

実際の丸太及び木材製品は、一部の製品や丸太を除いて、それに掛かる経費や元手から計算する価格には到底届いていない価格で、売り買いされている現実があります。(赤字製品が多々あります。)

買い手だけでなく、売り手にも問題があるのも事実ですが・・・・・

次に2です。

これは1の価格下落にも関わっているのですが、本文でもあるように建築費の中で木材材料費がどれくらい占めているのでしょうか?
思いっきり木材を使った家でも2割程です。
建築費に与える影響は1%ぐらいなものです。
それなのに、業者は価格を限界以上に抑えようとします。(全体がそうとは言いませんが多いのは確かではないでしょうか?)

誰しも少しでも安く仕入れたいと思うのは、当たり前だし、それをすることにより、「他社との競争に勝つ」「自分の実入りが変わる」というのも、よ~~く解ります。

実際、僕も仕入れは少しでも安くしてくださいと頼みます。

ですが、建築費全体ではどれほど変わるのでしょう?

塵も積もればなんとやらってことでしょうか?

大手などは営業費や宣伝費にどれほど掛けてます?
その人件費は経費はどれくらい?

やってはいけない事とは言ってません。

ですが、木材の価格の抑えられかたが、他の対象に比べ、どこか理不尽な比較をされ、下げられているように思うのです。

木材業界のより良い環境のために

記事の内容から、かなり脱線しましたが、上記2つは建築を含む木材業界全体の売り手・買い手に共通した悪しき習慣の2大柱だと思うんですよね。

木材業界の復活や活性化、なにより良い業界だな~と一般の方は、もちろんの事、従事している人間も思える業界に戻す1つのfactorとして、根底の考え方や感覚のズレから直していく必要性があるのかな~と思います。

 - お話